マッシーパパの遠吠え

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映画「母(かあ)べい」の時代とは!?

家族という厄介な、でも切っても切れない絆の物語」・・。これは今、上映中の山田洋次監督、吉永小百合、笑福亭鶴瓶共演の「おとうと」のキャッチコピーであるが、

昨日、同じ山田洋次監督・吉永小百合主演の、「激動の昭和を支えあって来た家族の物語」、「母べい」の放送があった。

実はこの映画、08年2月に封切られ、マッシーパパも母べいと一緒に見ているのだが、昨日も再び、2時間42分の感動に酔いしれてしまった。

続きを読む前に、一押しよろしく m(_ _)m



ストーリーをかいつまむと、時代は昭和15、6年、お互いに家族それぞれを「父(とう)べい(野上滋)」「母べい(佳代)」「初べい(長女・初子)」「照べい(次女・照子)」と呼び合う仲睦まじい家族に突然、特高(戦前の思想犯を扱う政治警察)が現われ、滋を(治安維持法容疑で)検挙したことから生活が一変。

それでも、夫の帰宅(無実)を信じ、女の細腕で残された家族を必至に守ろうとする「母べい」を軸に家族の絆の大切さえがいている。

勿論、主人公は御存知、中年のアイドル(?)、「吉永小百合」であり、夫役は坂東三津五郎。そして、やさしい中にも、しんの強さを見せる佳代の為、少しでも支えになりたいと力を貸す滋の教え子の「山ちゃん(浅野忠信)」と、義妹の久子(檀れい)、叔父の笑福亭鶴瓶等々との交流。

まさに、笑いと涙の家族団らんに定評のある監督ならではの作品で、又又涙腺を緩めるマッシーパパでした・・。

処で、この映画、特高に苦しめられる家族や市民が食べるものに事欠く時代に、たらふく飲み食いする軍人や警察を描いたり、隣(となり)組制度(町内会のさらに下にあり数家庭ごとに一組を組織し、配給の効率化や思想統制を図った)や、国防婦人会のおばさんによる「欲しがりません勝つまでは」とか「贅沢は敵だ」のキャンペーンの異常さを強調する等、反戦色が色濃く、反映されている。

確かに、08年にも「反戦映画」とのレッテルを張られたり、いろいろ、ネット上でも賛否両論あったのも事実。

又、吉永小百合自身、「平和」に関するシンポジウムに参加したり、原爆の詩をボランティアで朗読するなど、反戦活動に力を入れていただけに、よけいその目で見られたのではなかろうか。

よし、仮に監督にその意図があったにせよ、マッシーパパはむしろ、今の時代になくなってしまった家族の愛や彼女の周りに無償の奉仕を寄せる人々の思いやりをこの映画で訴えかけているように思えてならないのだが・・。

なんとなれば、

「子は母にすがり、子を抱きしめる母」、「夫を信じ、支える妻と家族を育て、守る夫」、そして周囲の人々による暖かい励ましと支援が当たり前であった戦前の家庭、

金が全ての平成の御世と異なり、「国の前途を憂いる余り、東大を出た超エリートが反戦活動に身を投じ、出世の欲に敢えて魂を売らなかった滋の生き方」、そして、そんな夫を誇りに思う二人の夫婦愛

師弟の繋がりというだけでこの家族に献身の愛を注げる山ちゃん。そして、いつの間にか「佳代」に秘めた許されぬ愛を感じ、戦死して初めて戦友の口から愛を語る不器用な男の生き方

一方、そんな「山ちゃん」に恋心を燃やす「久子」も彼の思い人(びと)を悟って、一人故郷・広島に帰って原爆の犠牲になるつましか。なんとも、もの悲しい人生のアイロニーだ。

そして、この時代には珍しい型破りな生き方の居候の鶴瓶叔父。「金があっての命」と公言してはばからない奔放な生き方は彼の身上。されど、守銭奴にあらず、金亡者でもなし。

「初べい」がその粗野な叔父の言動に傷つくのを見て、母べいが言った一言も胸を打つ。曰く、「右も左も建前で繕う息詰まる社会で唯一、母べいが本音で喋れ息抜きができる人」と・・。

でも、母べいは釣瓶に退去を促し、釣瓶も素直に従う。そして別れの発車間際に、初めて(彼の)真意を悟った初べいが大声で「叔父さん、ごめんなさい」と追っ駆けるシーン。これも底流に流れる深い人間愛かも。

ともあれ、この映画、戦後60年以上経った今、失ってしまった日本人の原点を教えてくれているように思えてならない。決して、反戦映画と切り捨ててしまうものでなく、「貧しくてもホントの”幸”とは」を語り掛け、そして「その愛の中心に母べいがいる」と言うことを山田洋次監督は訴えたかったのではないだろうか?・・。なるほど、「女は強し。されど母はもっと強し」かも、ウーン、やっぱ、山田洋次監督作品は奥が深い!・・。

註:「治安維持法」とは「天皇制や私有財産制を否定する運動(主として共産党活動)を取り締まることを目的に制定された法(1925年公布)で、戦後GHQにより廃止された。昭和16年には予防拘禁制度が新設され、安易に容疑者を逮捕拘禁。その数、7万人とも10万人とも言われ、内、194人が取調べ中の拷問・私刑で死亡。更に1503人が獄中で病死したとの事。この映画の「滋」も「戦争反対」を唱えたことにより、拘禁、1年後に病死したことになっている。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。ご批判ご賛同、なんでもいいですからコメントもいただければ幸いです。♪

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